最近猛烈にケニア産コーヒー飲みたくなったんですね。
それでいつものようにPost coffee で買ったんですね。
久々に飲んだけど、やっぱりおいしいですね
フルーティーで酸味が適度にあって、ちょっと香ばしさというかコクというか一癖ある感じ。ナッティーな感じ?うまく言えないけど、他の産地と全く違うユニークな味なんですね。
好き嫌い別れる豆だとは思いますけど、ハマったらもうそれは沼です。
ケニアはその壮大な自然景観、豊富な野生動物、多様な文化とともに、コーヒー愛好者にとっては一杯のコーヒーに込められた多くのストーリーと美味しさで知られています。
今回は、ケニア産のコーヒー豆の特徴と、その独特の魅力について深掘りしてみましょう。
地理と気候:美味しさの秘密
赤道直下の位置
ケニアは赤道直下に位置しており、一般的には暑いと想像されがちです。しかし、ケニアの特異な地形と気候は、そのイメージを覆す多様な環境を提供しています。
高地の存在
ケニアの多くの地域は海抜1,500メートルから2,100メートルにわたる高地にあります。これらの高地地帯は、日中は暖かく、夜間は涼しい気温が続きます。このような冷涼な高地環境は、コーヒー豆がゆっくりと成熟するのに理想的です。
ゆっくりとした成熟過程
一般に、コーヒー豆がゆっくりと成熟すると、その風味はより多層的になり、酸味、甘味、苦味がバランスよく引き出されます。ケニアの冷涼な高地は、コーヒー豆に十分な時間を与え、独特のフレーバープロファイルを形成します。
土壌の影響
ケニアの高地は火山性の土壌に恵まれており、これが豆にミネラルと栄養を豊富に供給します。火山性の土壌は、コーヒー豆が特有の風味と質感を持つ重要な要素の一つです。
雨季と乾季
ケニアでは雨季と乾季が明確にあり、これがコーヒーの成長サイクルに影響を与えます。特に、雨季にしっかりと水分を吸収したコーヒーの木は、乾季に美味しいコーヒー豆を生産します。
品種と処理法:多様性の楽園
独自のコーヒー品種
ケニアで栽培されているコーヒーの品種は非常に多様ですが、特に注目されるのはSL28、SL34、ルイリ、バチャンコなどです。
SL28とSL34: これらはスコット研究所(Scott Laboratories)によって開発された品種で、耐病性と高い生産性、そして顕著な風味の良さで知られています。特に、SL28は明るい酸味と複雑なフルーティーな風味があります。
ルイリ: この品種はケニア独自のもので、若干低い酸味と丸みを帯びた風味が特徴です。
バチャンコ: これもケニア特有の品種で、スパイシーで土のようなノートを持っています。
ウォッシュド(水洗い)処理
ケニアで最も一般的に用いられるコーヒー豆の処理法は、ウォッシュド(水洗い)処理です。この処理法は、果肉を取り除いた後に豆を水できれいに洗い、乾燥させるというものです。ウォッシュド処理によって、コーヒー豆から不要な糖分や果肉がしっかりと取り除かれ、内部の風味成分がより際立ちます。
酸味とフルーティーな風味
ウォッシュド処理は、特に酸味とフルーティーな風味を強調します。多くのケニア産コーヒーでは、レッドカラント、ブラックベリー、クランベリー、時にはトロピカルフルーツのような風味が際立ちます。
ケニア産コーヒーの風味:ベリー系から柑橘類までの幅広いパレット
ケニア産のコーヒーが人気の秘密の一つは、その豊富な風味です。特に注目されるのは、ベリー系のフレーバーと柑橘類の酸味です。それぞれの風味はどのようにして生まれ、一杯の中でどのように表れるのでしょうか。
ベリー系の風味
ケニア産コーヒーがよく表現されるフレーバーには、レッドカラント、ブラックベリー、クランベリーなどがあります。これらのフルーティーなノートは、ケニアの独特の土壌と気候、高度によって形成されます。
特に、ケニアの冷涼な高地でゆっくりと成熟したコーヒー豆は、糖度が高く、フルーツのような風味がより強調されます。ウォッシュド処理もまた、このような風味を際立たせます。
このベリー系の風味は、コーヒーが冷めたときやアイスコーヒーにした場合にもよく出るため、多様な飲み方で楽しめます。
柑橘類の酸味
ケニア産コーヒーがもつもう一つの特徴的なフレーバーは、柑橘系の明るい酸味です。オレンジやグレープフルーツを思わせるこの酸味は、コーヒーに爽やかな後味と独特のキャラクターを与えます。
特に、エスプレッソやフィルターコーヒーでこの酸味が強調されることが多く、他の産地のコーヒーと一線を画します。この酸味は、ケニアの高地で成熟する過程で豆が自然に蓄える有機酸に由来するとされています。
バランスの良い一杯
ベリー系の風味と柑橘系の酸味が絶妙に組み合わさることで、ケニア産コーヒーは非常にバランスが取れた味わいになります。
これらの風味要素は、コーヒーをブラックで飲んだ場合に特に顕著であり、ミルクを加えると少し控えめになる場合もありますが、それでも十分に感じられます。
サステナビリティとケニア産コーヒー:一杯で地球にやさしい選択を
環境保護の取り組み
ケニアのコーヒー産業は、環境保護に重点を置いています。水資源の管理、土壌の保全、そして再生可能エネルギーの使用など、多角的な環境戦略が採用されています。
特に、水洗い処理に使用する水はしばしばリサイクルされ、土壌への有機物の添加は、化学肥料の使用を減らす方向で進んでいます。
持続可能な農法
ケニアのコーヒー農家では、持続可能な農業が広く実践されています。多作一休制や植物相互作用を利用した多種混合栽培は、土壌の健全性を保つために役立っています。
さらに、自然な病害虫駆除方法も積極的に取り入れられている場合が多いです。
認証制度とトレーサビリティ
多くのケニア産コーヒーが、Rainforest AllianceやFair Tradeなどの認証を受けています。これは消費者が安心して持続可能な商品を選ぶ一助となっています。
また、トレーサビリティ(生産過程の透明性)が高く、どの農園でどのように栽培されたかが明確にされているケースも少なくありません。
地域社会との連携
ケニアのコーヒー農家は、地域社会と密接に関わりながら事業を行っています。農産物の販売を通じて、教育や医療、インフラの改善に貢献するプログラムも展開されています。
【まとめ】ケニア産のコーヒー:多層的な風味から文化まで、一杯の旅
多層的な風味
ケニア産のコーヒー豆は、特に成熟に時間をかけることで非常に多層的な風味プロファイルを持っています。これは、ケニアの高地と冷涼な気候がコーヒー豆の成熟をゆっくりと進めるためです。時間をかけて成熟することで、糖度が高まり、コーヒー豆に独特の甘みと複雑な風味成分が生まれます。
それによって、口に含んだ瞬間からフルーツのような爽やかな酸味、深いベリー系の風味、続いてナッツやスパイスにも似た風味が広がる、まさに一杯で多様な味わいが楽しめるのです。
品種と処理法
ケニアはまた、コーヒー豆の品種も多様で、それぞれが異なる風味特性を持っています。例えば、SL28やSL34はケニア独自の品種であり、特にフルーティな風味と明るい酸味を出すことで知られています。
ケニアでは主にウォッシュド(水洗い)処理が行われており、これが豆の酸味と風味を際立たせています。
持続可能な農業への取り組み
さらに付け加えるなら、ケニアのコーヒー農家は環境への配慮が高く、持続可能な農業に力を入れています。これは、土壌の健康を維持し、将来も高品質のコーヒー豆を提供できるようにする重要な取り組みです。
多くの農園では、水のリサイクルや有機肥料の使用、環境に優しい害虫駆除法などが採用されています。
一杯の旅
ケニア産のコーヒーを一杯味わうという行為は、単に美味しいコーヒーを楽しむ以上の意味があります。それはケニアの風土、文化、そして人々に対する深い敬意と繋がりを感じられる瞬間でもあります。ケニア産のコーヒーを飲むことで、遠く離れた土地で生まれ、丁寧に育てられた豆がもつ多層的な風味とストーリーに触れることができるのです。
これらの要素が組み合わさって、ケニア産のコーヒーは世界中のコーヒー愛好者や専門家から高い評価を受けています。一杯のコーヒーがもつ多層的な風味から持続可能な農業への取り組みまで、その全てがケニア産コーヒーの魅力を高めているのです。
ぜひみなさんもケニア産コーヒーを飲んでみてください!